また、はじめて鍼灸院を受診するという方は、いろいろと不安があるだろうとお察しします。
「鍼は痛い!」「お灸は熱い!」と、思っている方が多いのではないでしょうか。
このページでは、当院の治療方針などをお伝えします。いかに安心して受診できるかを紹介していきます。

   鍼灸院が初めての方  

インフォームドコンセント
初めての方は少なからず不安があると思います。私もその一人でした。『痛い』『怖い』だけでなく、『施術中に身体を動かし鍼が折れるかもしれない』などといったこともあると思います。
当院では、施術前に治療方針や使用する鍼やお灸について説明していきます。不安を払拭し、納得した上で治療を開始していきます。これをインフォームドコンセント(説明と同意) といいます。診療内容などについて十分な説明を受け理解した上で、患者さまご自身が同意されることで、初めて治療がはじまります。初めての方こそ、いろいろと質問してください。丁寧にお説明させていただきます。

使用する鍼
鍼と聞くと、病院での注射針を想像される方も多いでしょうか。注射針は方法ごとに太さが異なり、太さの単位をゲージ(G)で表します。採血や静脈注射では21~23Gがよく使われています。例えば、テルモ注射針では23G の太さは0.60ミリです。また注射針の針先はメス状であり、組織を切り裂いて入っていきます。ですから緊急時には注射針の針先で切開したりもできるほど鋭利なのです。刃面の角度はR・B(レギュラーベベル)は12°、S・B(ショートベベル)は18°などがあります。ショートベベルとは、針先の形状が鈍角となっており、静脈穿刺をする場合、針先が鋭利であると血管を突き破る可能性があるため針先を鈍角にしています。逆に皮下・筋肉内穿刺をする場合、針先が鋭利の方が選ばれます。
鍼灸治療での鍼の太さは、とても細く髪の毛くらいの太さしかありません。当院では主に1番鍼(0.16×48ミリ)と呼ばれる鍼を使用します。長さが48ミリで、直径が0.16ミリです。注射針の4分の1程度の太さしかありません。鍼尖も松葉型というものです。鍼先の少し上方から細くなり、刺入しやすく疼痛も少ないです。組織の間をぬって入っていきますから、この点も注射針とか異なります。
年配の方の中には『はりは病気が移る』とおっしゃる方がおります。これは昔、その年代の方々が子供の頃に集団予防接種で注射器を使いまわした結果、B型肝炎ウィルスに感染した方が多いからです。当院ではエチレンオキサイドガス滅菌されたディスポーザブル鍼(単回使用鍼)を使用しております。エイズや肝炎などの感染症防止のため、滅菌や衛生管理対策は徹底しております。
現在では、できるだけ痛みの少ない鍼が開発されています。完全に無痛とは言い切れませんが、痛点に当たったときにだけ微細な「チクッ」と皮膚を突かれるような程度の感覚が起こります。刺す鍼の深さは2~5ミリです。初診の患者さまは治療後に『思っていたよりも痛くなくて・・・ 逆に気持ち良かった』とおっしゃる方が多いです。『いつ鍼を刺したんですか?』と聞かれることもあります。鍼は痛いとか怖いということはありません。

使用するお灸
昔からいたずらをすると『お灸をすえる』と言います。親指大ほどのお灸をすえたりしている訳ですからたまりません。このようなイメージが定着しているせいか!? お灸は『熱い』『怖い』といった印象をもっている方が多いです。
お灸(モグサ)の原材料はヨモギです。植物片が燃えますからモクモクと煙も出ますし、独特なニオイもあります。タバコとは違いますので、煙を吸い込んだからといってニコチンが含まれておる訳ではありませんので安心してください。最近では『お灸女子』という言葉もあり、ジワジワと人気が出て見直されているのです。
お灸にいろいろと種類があり、当院でもいろいろなお灸を使用しています。温灸(棒灸)・台座灸・筒灸・塩灸、直接灸などがあります。頻繁に使うのは温灸と台座灸です。これらは隔物灸という種類で、無痕灸や間接灸とも呼ばれます。皮膚に火傷を起こさないお灸で、モグサと皮膚の間にさまざまのものを介在させて温熱刺激を生体に与えます。直接灸も使いますが、基本的に熱くなく火傷もさせない方法で行うので安心してください。
当院では『自宅でお灸してみた~い』という方のために、効果的なツボやツボの位置などをご指導しています。また、お灸の原材料はヨモギですから、ヨモギのアロマ効果もあり、『お灸を始めてから、よく眠れるようになった』という意見も聞かれます。お灸は元祖アロマテラピーかもしれません。お灸は基本的に熱過ぎたり、怖いということはありません。

 どんな症状に効くのですか?

当院に来院する患者さまの傾向です。

女性
男性
①逆子
②不妊 冷え症
③自律神経失調(動悸 めまい)うつ傾向
④VDT症候群(首・肩こり 頭痛 腰痛)
⑤月経痛 月経不順 更年期障害など

①首・肩こりor痛み 背中の痛み
②腰痛 座骨神経痛
③疲労感 集中できない 気分が落ち込む
④不眠 睡眠障害(中途覚醒 浅眠)
⑤自律神経失調 円形脱毛症
その他の疾患や症状にも対応いたします。西洋医学的な解釈と東洋医学的なアプローチで、患者さまに最適な統合医療を提供しております。ぜひご相談ください。お一人お一人の身体の状態に合わせて治療を行ないます。
 予約から診察・治療の流れ

①予約
当院は、来院したことがある患者さまや病院からのご紹介の患者さまが多いです。したがって「予約優先」となっております。初診時は事前に電話でご予約を承っております。当日でも空きがあれば、ご予約を受け付けております。ご希望の受診日時がある方は、当院の予約状況とすり合わせ、極力ご希望にそえるようにいたしております。ご予約時間に遅れないように余裕をもってお出かけください。
予約電話番号 
03-3392-1051

②問診
ご予約の時間に来院されましたら、診療室に入っていただきます。ここでカルテにお名前などの基本情報を記入していただきます。そして、症状や経過などを問診していきます。その他、今までに患った病気、健康診断の結果、食事内容な運動などの生活習慣など細かくお聞きしています。問診時間は10~15分です。

③触診
次は診療ベッドの仰向けに寝ていただき身体状態を診ていきます。東洋医学特有の脈診・腹診・舌診を行います。この脈診では心拍数だけでなく、脈状や脈象を観ていきます。腹診では鼓音など以外に、温度分布や腹壁の硬軟を診ていきます。舌診では体内(五臓六腑)の状態や筋肉の状態を観察します。

④治療方針の決定とインフォームドコンセント
問診と身体所見から治療方針を決定します。ここで患者さまにも治療方針や治療方法などを説明していきます。初診の方には、特に治療していく手順、使用する鍼や刺鍼する深さ、刺鍼する部位、お灸する部位などを詳しく説明して同意(インフォームドコンセント)を得ていきます。そして、最後に『分からないことや不安な点は随時質問してください』とお願いしています。

⑤治療
仰向けの状態のまま、まず下肢に2~3か所に刺鍼していきます。次いで上肢へ刺鍼していきます。通常、鍼は1番鍼(0.16×48ミリ)をツボに2~5ミリ刺して置鍼(しばらく刺したままにして置く)します。置鍼している間にお腹にお灸をしていきます。その後、刺していた鍼を抜き、手足にもお灸をしていきます。
次はうつ伏せになります。後頭部や肩などの上背部に刺鍼していきます。次いで背部~腰部に刺鍼していきます。必要であれば置鍼し、遠赤外線治療器で温める場合もあります。その後、抜鍼してお灸していきます。治療時間は1時間弱となります。


⑥生活指導および今後の治療
治療後は、治療前後の症状の変化の比較や日常生活での注意点などをご指導させていただきます。また、初診時は治療後のだるさが起こりやすいことや、治療した後に起り得る体調や症状の変化を説明します。
『漢方薬も飲んでみたい』という患者さまには、最適な漢方薬のアドバイスや、近所の漢方エキス剤を処方する医院をご紹介しています。
そして、『次回はどうしたらいいですか?』と多くの患者さまから質問を受けます。こちら側からは心身の状態を説明しながら、最適な受診期間をご提示いたします。仕事の状況など患者さまの事情を考慮して、次回の受診日時のご予約を承っております。

以上、ご予約から診察・治療の流れになります。何かご質問やご不明な点がございましたら、お電話もしくはメールにてお気軽にお問い合わせください。

 妊娠中でも受診は可能ですか?
当院では鍼灸による不妊治療をはじめ、妊娠初期のつわり、妊娠中後期のお腹の脹りや腰痛(座骨神経痛)、逆子などで来院する患者さまが多いです。また、妊娠中後期に起こりやすい妊娠中毒症の予防、流産の予防 、逆子の治療、安産の治療も行っています。ご予約の際に『妊娠中です』と伝えてください。気になる症状などございましたら、お気軽にご相談ください。
 服装はどうしたらいいでしょうか?
普段着でも構いません。全て脱ぐ必要もありません。例えば、ご予約の電話のときに、肩こりが主訴の女性患者さまであれば、『首元にしっかり鍼を打ちたいので、一番下に襟元が広がったものを着て来てください』など着衣についてお願いすることが多いです。または肩や背中が出しやすいお着替えをご持参になられることをオススメします。お着換えを用意して来て、治療前に着換える方もおります。施術時には治療に必要な部分だけ露出して治療していきます。以前は治療着を用意しておりましたが、現在は廃止しております。ご了解ください。
 何回くらい通えばいいでしょうか?
からだの状態や症状によって必要な受診回数と通院ペースは異なります。1回目の治療ですぐに良くなる方もいれば、何回か治療を重ねる場合もあります。症状が軽く長引いていないうちに治療を始めた方が治療にかかる時間も経済的負担も少なくて済む場合が多いです。通院していただく場合の目安は週に1回です。症状によって週に数回から始まり症状が落ち着くとペースを少しずつ緩めていきます。最適な受診期間をご提示いたします。
当院では『3日後に来てください』『週に2日通ってください』『うちに通っていれば治ります』など、通院を強制することはありません。仕事の状況など患者さまの事情を考慮して次回の受診日時のご予約を承っております。最終的にご予約の決定は、患者さま次第です。回数券などは取り扱っておりません。気になる症状がある場合はお早めにご相談ください。

 1回の治療時間はどのくらいですか?
治療時間は1時間弱となります。最初の問診や治療後の説明時間を入れると初診時は80~90分のお時間をいただいております。2回目以降はお着換え、治療、お会計、次回のご予約など来院からお帰りまでは1時間ほどです。
施術時間は一定ではありません。その時の体調に合わせて行うためです。好転した場合は早めに終了することがありますが、予定より長くかかる場合もあります。そういった場合でも治療費は同じです。
 具体的な治療内容を教えてください?
東洋医学の醍醐味は「診断即治療」です。当院は「太極療法」をベースに各患者さまの症状や体質に合わせて治療していきます。仰向けの状態のまま、まず下肢の足三里など2~3か所に刺鍼していきます。次いで上肢の曲池などへ刺鍼していきます。通常、鍼は1番鍼(0.16×48ミリ)をツボに3~5ミリ刺して置鍼(しばらく刺したままにして置く)します。置鍼している間にお腹の中脘や気海にお灸をします。その後、刺していた鍼を抜き、手足にお灸をしていきます。
次はうつ伏せになります。後頭部や肩などの上背部に刺鍼していきます。次いで背部~腰部の肝兪や脾兪に刺鍼していきます。必要であれば置鍼し、遠赤外線治療器で温める場合もあります。その後、抜鍼してお灸していきます。太極療法の基本穴による本治法(根本治療)と、各種療法を組み合わせた標治法(局所治療・対症療法)をしていきます。
 予約の方法はどうすれがいいの?
当院は「予約優先」となっております。事前に予約なしで来院される方がありますが、残念ながらお断りすることが多くなっています。 必ずお電話にてご予約ください。当日でも空きがあれば、ご予約を受け付けております。また施術中、手が離せない場合や往診で外出している場合は電話に出ることができません。しばらくした後に、再度お電話をください。
ご希望の受診日時がある方は、お聞きして他の予約がなければ、ご希望の日時にご予約を承ります。当院の予約状況により、ご希望の日時に入れないこともあります。初診の方の1週間以上先のご予約は受け付けておりません。初診時は基本的にメールでのご予約は承っておりません。
当日の急な自己都合によるキャンセルや診療日の変更はキャンセル料(予約の診療費全額)が発生しますので、ご注意ください。
初診時にご予約時間の20分以上前に来院される方がおります。『遅れてはいけない』などの不安な気持ちからでしょうが、ご予約時間の『5分前』で構いません。当院は完全プライベートな診療室ですから、先の患者さまがソワソワしてしまいます。患者さまと次の患者さまの間に十分時間を取るように心がけていますが、ご予約が殺到している場合には、あまり間隔を空けられません。ご配慮願います。
逆にご予約時間になっても来院されない方もおります。『道に迷ったかな? 電車が遅れているのかな?』『途中で体調でも悪くなったのかな?』と心配いたします。また、次の患者さまのご予約もありますので、大幅に遅れて、せっかく来院していただいても、十分な診療時間が取れない場合は、診療をお断りする場合もございます。5分以上の遅れが見込まれる場合は、必ずお電話をくださるようにお願いしております。
 健康保険は使えますか?
申し訳ありません。自由診療で行っていますので実費での治療となります。
 クレジットカードは使えますか?
申し訳ありません。現金のみのお取り扱いとなります。
 杉並子育て応援券・ゆりかご券は使えますか?
杉並子育て応援券のみ、ご利用になれます。
利用制限があり、お子さんの夜泣き・疳の虫・夜尿症などの治療のみが対象となります。
また『年度内に1回のみ』という制限があります。母親の産後ケアなどには、ご利用になれません。
2016年4月から始まっている「ゆりかご券」は、ご利用になれません。「逆子の灸」は対象外となっております。
ガイドブック等を参照の上、お間違えがないようにお願いいたします。

その他、何かご質問がありましたら、お電話もしくはメールにてお気軽にお問い合わせください。  
 
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